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チラシの裏

多方面にネタバレを含みます。

レナードの朝

「レナードの朝」を、見ました。
父親のVHS棚にあって、昔から気になってた映画だったのですが、いやはや…。

話の構造としては「アルジャーノンに花束を」と似てる感じですが、こっちは実話を元にしたフィクションというのがズシンと来ます。
果たして患者たちにとって「1969年の夏」が幸福だったのか、それとも束の間の夢を見させるくらいなら…という絶望だったのか?第三者の目線では何を言っても無責任です。

見ながらぼろぼろ泣いてしまいましたが、この話で泣くっていうのは感動ポルノみたいなものではないか…という罪悪感も少々残る気持ちでした。
少なくとも、老母にとって、もう二度と言葉を交わせないと思っていた息子ともう一度話すことが出来たのは幸せだったのではないだろうか、と思えなくもないですが、レナードがまた衰えていく姿を見続けるのは、もしかすると、はるかに苦痛だったのかもしれない。一元的によい話とは括れないし、括ってしまうのは、なんとも無責任な気もして…フィクションならまだしも、ノンフィクションですからね。

精神を侵す病気というのは、体を侵す病気とはまた違った辛さがあるのではないかと思います。本人しかり。周囲の人間しかり。
かつての「あなた」がいなくなってしまう。変質してしまう。という辛さ。

何が幸せで、何が不幸せかの尺度は人によって千差万別でしょうが、少なくとも精神的身体的に大きなハンデを抱えずに日々を過ごせている自分は、自分自身の尺度で見れば恵まれていると思います。ただ、恵まれている環境はいつまでも享受できるものではない。作中でレナードが「一人で散歩もできない」と言っていたように、そういう日もいつか来るかもしれない。
そう思うと、もっと日々を丁寧に生きるべきなんだな…とか思ったりしました。

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