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チラシの裏

多方面にネタバレを含みます。

「愛は見返りを求めないものですよ」

「大事なのは引っかかったことをうやむやにせず、その場で納得するまで話し合うってことですかね」
「わーなんかめんどくさそう…」
「生きていくことはまあめんどくさいですよね。それは一人でも二人でも変わらず。
楽に生きることを追求したら、最終的に死に向かいますからね」

(海野つなみ 「逃げるは恥だが役に立つ」より)



ドラマ化で知った漫画でネットで一巻立ち読みしたんですが、これがなかなか面白い!
特に冒頭にあげた会話のシーンは唸りました。
結婚とは、恋愛とは何か?というのが、実に理知的な会話で語られてて、読んでて作者さんの知性をふんわり感じるというか。
トンデモ設定なのにすらすら読めるのは、裏付けが感情論じゃなくて理性で語られているからでしょう。
感情論だけど理性ある感情論というか、見ていてぐちゃぐちゃしてこない感じが、恋愛ものとして新鮮だなあと思いました。

ついでに同作者さんの別の作品もちょいちょいつまみ読みしたのですが中々面白かったです。

知らない人間同士が一緒に生きていこいうとすれば、どんな関係性であれ、「めんどくさい」や「合わない」と思うことがあるのでしょうが、その時にどういう行動がとれるのか、が、人間関係を構築する上で重要な分岐点になっていくんでしょう。
その分岐点を超えられるかどうか、お互いに超えようという意思があるか、超えることにメリットがあるかどうかを冷静に見極めて行動できるようになる、というのが大人になる、ということなのかもしれません。まーそんな理知的に生きれる場面は少ないのでしょうが。

昔とある人に「一緒にいて、違うな、と思った相手に対して、じゃあこうしたら妥協していけるんじゃないかとか、そういうのを探せるかどうかが重要なんじゃないか」と指摘されたことがあるのですが、あーその通りだったなと感じる場面が増えてきました。
タイトルにあげた「愛は見返りを求めないものですよ」っていうのは有名な聖書の言葉で、オタ目線で言うとスパイラル~推理の絆でひよのちゃんが言った有名なセリフですが、見返りを求めない愛ってのがいかに難しいか!というのも、年を重ねてようよう理解できるようになりました。

打っても響かない関係性って、結局自分の独り相撲で、壁打ちなわけで、それって中々つらいっす。
「もう二度と会えなくても、どこかで元気に幸せに暮らしているならそれでいい」という感情も素晴らしいものですし、そういうレベルの関係性も素晴らしいものだと思いますが。(実際自分にもそういうレベルで思える関係の人がいないわけではないし)
創作だと口下手だったり不愛想だったり、マメじゃなくて思いが行動に現れない人でも通じあえるみたいな展開がありますが、現実世界では思っている気持ちは言葉や態度で示さないと中々伝わりませんよね。そこをちゃんと相手に伝える努力ができるかどうか、その手間をかけられるかどうかって大事なんじゃないでしょうか。
会えなくなってから、死んでしまってから、実はこうだったんだっていう気持ちを、あれこれ言っても伝わりませんし、自分もやるせない気持ちになりますし。
今、生きて会える距離にいる人とはそれなりにコミュニケーションとって生きていきたいよね、って話で。

こういう自分の中の感情を漫画にぶつけるっていうのは昔は生々しいしエンタメじゃなくて嫌だったんですが、最近はこういう感情こそ形にしたほうが、肉薄したものが描けるんじゃないかなあと思うようになりました。もちろん第一には面白いものを描きたいのですが、その向こうにもっといろんな人間の感情や意思が見えるものを描きたいなと。

まあ描かなきゃ意味ないので、頑張って来週に間に合うように描くぞー

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