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チラシの裏

多方面にネタバレを含みます。

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映画のタイトルについて

8月は、映画を2本見に行きました。

「ヒトラーを欺いた黄色い星」
ナチスドイツ時代にベルリンに潜伏して生き残ったユダヤ人たちの生活を、インタビューと再現ドラマで構成した話。

「スターリンの葬送狂騒曲」
スターリン急逝後、残された政治家たちによる熾烈な権力争いを描いた話。

どちらもそれぞれに良い映画だったんだけども、原題と邦題で結構ニュアンスが結構違うのが興味深かった。

「ヒトラーを欺いた黄色い星」→「Die Unsichtbaren – Wir wollen leben」(訳:見えない人々-私たちは生きたい)?
「スターリンの葬送狂騒曲」→「The Death of Stalin」(訳:スターリンの死)

日本の市場ではこの邦題のほうがウケる!と思ってのネーミングなんだと思うけど、「ヒトラー~」のほうはヒトラー全く出てこないのにこの邦題はどうなんだwという気も…。
でも、原題のようなタイトルじゃ内容が全然想像できないから、直観的に興味を引くってことを考えたら正解なんだろうな…。

「スターリン~」のほうは、邦題だとちょっとコミカルすぎな感じで、結構冗談抜きでブラックな展開もあるのでギャップにびっくりした。
ただ、こっちはわりとギャップが面白かったから、個人的には好き。

「ベイマックス」見に行った時もハートウォーミング系かと思いきやがっつりバトルアクションで驚いたけど、
後で原題は「ビックヒーロー6」だと知って、なるほどね~~!!!ってなったけど、ああいう心地よい裏切り感があった。

商業的に考えれば観客をより多く動員できるタイトルが正解なんだろうけど、作品のニュアンスも殺してはいけない。
訳って難しいな~。

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「ストーリーこそキング」 ピクサーの精神と、日本のアニメについて思うことなど。

日本のアニメに憧れる社員が語るピクサーの裏側【インタビュー】グラント・アレクサンダー
http://blog.btrax.com/jp/2016/10/26/pixar/


「ストーリーこそキング」というのがピクサーの精神という話。
アニメーションは、ストーリー・絵・音楽の総合芸術だけど、根本のストーリーがいまいちだと、どんなに優れた絵も音楽も魅力を失ってしまう。
特に彼らは「世界」を規模に仕事をしているから、脚本の細部にいろんな文化への配慮(忖度、とは違う)も感じる。
そういう多角的な視点は、色々なバックボーンのあるスタッフが共同でストーリーを作るところにあるんだろうな。
ここは日本のアニメーション現場と大きく違うところだと思う。

それにしても、ピクサーであればストーリー作りの文法のようなものがしっかりしてそうだから、よほど下手を打たなければ大丈夫な構造になってるのかと思っていたが、結構危機感を持っているというのは意外だった。
エンタメはやっぱり水モノなんだな。

日本のアニメーションは一人の“天才”に、ひっぱられて仕事をするから、作品作りの精神や技術がそこで途絶えがち。
日本最高のアニメーションスタジオであるスタジオジブリですら、結局有能な後継者は育てられず、アニメ制作からは一次撤退した過去があるし…。
(今は、結局宮崎駿が復帰したから作品作り続けているけれど、彼がいなくなったら、版権管理の会社になるのかなと思う。)

深夜アニメからも、クオリティの高い作品は生まれているけれど、結局オタク層が食いつぶしてしまっている感じがする。
戦後の焼け野原から、アニメーションを復活させてくれた先人の努力を思えば、こんな形で途絶えてほしくはないけれど…。
正直、文化として発展性があるのか?というと、かなり苦しいのでは?と思う。

どうにかならないかなあ。

意識はいつ生まれるのか

■意識はいつ生まれるのか 脳の謎に挑む統合情報理論(ジュリオ・トノーニ / マルチェッロ・マッスィミーニ)

心を持ったロボットが生まれる可能性ってあんのか??という疑問に対して、「そもそも、思考とか意識ってなんなんだ?」ってとこを理解したほうがいいかなーと思って読んだ。
結果としては、まだまだ研究中から暫定的な答えだけど、こういうことじゃない?っていうのがまとめられてる本だったんですが、学術書じゃなくて一般向けな内容で、うまいこと例え話を入れながら語ってくれる形式だったので、すげー読みやすかった。
けど、まあ難しいことは難しかったので、多分3分の1ぐらいしか理解できてないっす。

以下、自分のためのメモ。

意識を生み出す基盤は、おびただしい数の異なる情報を区別できる、統合された存在である。
つまり、ある身体システムが情報を統合できるなら、そのシステムには意識がある。(126ページ)


・意識の発生と、ニューロンの発生には、因果関係はない。
その証拠に、ノンレム睡眠時でも、覚醒時と同じだけのニューロン活動量があり、昏睡・植物状態でも、脳の代謝が意識がある時と同レベルであることが分かっている。
小脳には総ニューロンの3/4(約800億個)が入っているが、小脳は意識の発生には寄与しない。
実際に、小脳を全摘した場合、歩き方(大股・ふらつき)や話し方(言葉を一音節ごと区切って話したり、爆発的に話出したりする)に変化が起こるが、
意識には影響はなく、手術前同様に思考の柔軟性・多様性・鮮明さは保たれる。
小脳が司る動きは無意識なものなのだ。

・意識はいつ、どこで生まれるのか?
φ理論(情報統合理論)に基づけば、意識は、脳内の情報量が最大レベルに高まった時に発生する。
その情報量は、脳のどこで処理されているのか?というと、それは視床-大脳皮質系である。

視床-皮質系の中核には、刺激に対する反応のレパートリーが潤沢につまっている。
「暗い(=闇)」という感覚を人間が考える時、脳の視床-皮質系では「闇ではないものすべて」の選択肢が提示されている。
その中から約百分の一秒の速さで、「暗い」という選択肢を選ぶ判断が下される。
このレパートリーは、視床-大脳皮質系さえあれば、ポンと獲得できるものではない。
朝、目が覚めると朦朧としていた意識が段々と輪郭を持ち覚醒に至るが、それと同じ道筋を経て、獲得し磨かれていくのが「意識」だと考えられる。
母親の胎内にいた時から続く朦朧とした意識が、外界に出て色々な状態を経験し、選別することで、意識は成長していく。
意識のレパートリーが最も蓄積されるのは幼少期だが、大人であってもそれを成長させることはできる。
例えば、ワインを飲むとき、最初は赤と白の違いがぼんやりわかる程度でも、経験(選択)を積むことで、どこのワイナリーで作られたもので醸造年がいつかも判断できるようになる、といったように。

・メモ
全身麻酔手術をした患者のうち千人に一人は手術中に一時的に覚醒してしまう。
手術中に筋肉の反射を防ぐため鎮痛剤も打ってるから痛覚はなく体も動かせないが、体を開かれている感覚はあるのでトラウマでPTSDになったりするらしい。怖い。

大脳皮質のニューロンに電気的な刺激を与えれば、実際に見る聞くなどの感覚器官の協力がなくても、目を閉じて情景を思い浮かべたり、夢を見ることができる。

「シンフォニック・ダンス」めちゃくちゃ格好良かった

201780723.png
都響のコンサートを聴きに行きました。
こういうちゃんとしたクラシックコンサートに行くのは今回は初めて。
春に上野に行った時にチラシを見かけまして、演目が好きな曲だらけだったので「これは是非行かねば!!」とチケットを取った次第でしたが、行ってよかった。すげえ…すげえ、よかった。

演目は下記の3つ。

・ドヴォルザーク 新世界より
・バーンスタイン シンフォニックダンス
・ガーシュウィン パリのアメリカ人

どれも素晴らしくよかったんですが、特に痺れたのが「シンフォニックダンス」!!
飛び抜けてよかった…。
「ウェストサイドストーリー」でお馴染みの曲ですが、私はフィギュアの演目のBGMで聴くか、映画のサントラで聴くかしかなかったので、きちんと聞くのは初めてだったんですが、(こっ、こんなにかっこいい曲だったけ!?)ってびっくりするぐらい迫力ありました。
まさか、生オケでやる時もあの指パッチンをやるとは…!!すげえ。
どでかい東京芸術劇場のホール中に響く指パッチンに、「マンボ!!」の掛け声にゾワワ~~ってきました。
アラン・ギルバートさんの指揮の熱量もすごい。
演奏家的にはめちゃくちゃ忙しい曲なんじゃ!?ってなりましたが、…すっげーかっこよかった…

いや~生オケのクラシックコンサートははじめてでしたが、初回でこんなのに当たってしまうと、もう病みつきになっちゃうね…
安い席を抑えれば結構リーズナブルに聴けるので、今後はもっとホイホイ行こうと思いました。

ちなみに席は後ろの方でしたが、オーケストラを上から見る形になって、全体の動きがよく見渡せて面白かったです。
打楽器とか注目して見てると、色んな楽器を兼任されてて忙しない感じ。打楽器って、兼任するのが普通なのかな?大変だな…。
席からの写真↓
201780723-1.png

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以下、コンサートの後に考えてたこと。

昔からある名曲ってすでにいくつも名演があって、クリアな音源もたくさん残ってて、ただ曲を聴くならそれで事足りるのに、今も新しい公演が重ねられるのは何でなんだろう?莫大な時間と金を費やしてまで演奏するのは、そこに人々はどんな価値を見出してるからなんだろう?

生きて行くのに音楽は必要不可欠なものじゃないのに、極限の状態(終戦後の混乱期でもコンサートをしたり、沈むタイタニックで演奏したり)でも、音楽を辞めないのは何故だろう?

国際宇宙ステーションではヒューストン時間の朝7時に地上からウェイクアップコールで音楽が流れるけど、なんでそこでも音楽を求めてしまうのか?オペレーターの時報じゃなくて音楽を優先するのはなぜか?

脳みそはなんで音楽をこんなに求めるんだ?

答えは出てないので、ゆっくり考えよう。

最近読んだ本

最近読んだ本など。

■秘密の花園(バーネット)
イギリス植民地下のインドで生まれ育ったメアリーは、コレラで肉親を亡くし、イギリスはヨークシャーの伯父の家にひきとられることになるが…。
親や使用人から適切な愛情や躾を受けられず、我儘放題のお嬢様だったメアリーが、ヨークシャーでの生活を通して人間性を獲得していき、その過程で冷めきっていた伯父一家にも家族の絆が取り戻されていく…というハートフルストーリー。
メアリーをはじめとして、ディコンやコリン、出てくる子供たちの描写がすげー生き生きしてて、作者は子供が好きなんだなあ~と感じた。(小公子・小公女の作者だしな…)
メアリーのキャラクターが物語に都合のいい我儘お嬢様でないところもいいかんじ。勉強になる…。
また、印象的に登場する花園の描写が見事。ヨークシャーの自然の美しさや厳しさが目の前に広がるように描かれていて、作者うまいな~と。緑があるところで読みたいな~と思ったので、度々近所のデカい公園に行って芝生に腰を下ろしながら読んだんだけども、相乗効果ですごくよかった。

物語としては、プラスの方向へどんどん進んでいって、最後の最後、彼らの未来は明るいだろうと思われるところで終わる。
もう少し、その先も読みたい!と思うタイミングで終わるのが、また絶妙だった。

コッポラが総指揮した映画版もすごくいいらしいので見たいんだけども、ネット配信にもレンタルにもあまりないようで…う~ん、見たいなあ。

■宇宙からの帰還(立花隆)
NASAのアポロ計画に参加したアメリカ人宇宙飛行士へのインタビュー集。
「宇宙に行く」という体験が、彼らの内面にどんな影響を与えたのか?というところに焦点が当てられていて、すごく勉強になった。
これまでSFで宇宙飛行士の話をいくらか考えたことがあるのだけど、そのたびに「こういう場面で本職の人はどう思ってるんだろう?」「こういう訓練はしてるのか?」と色々疑問が出てまして、その辺を一気に解決できて、すごくよかった。

宇宙に行った後の彼らは、程度の差はあれ、ものすごいショックを受けて、死生観とか、神の存在への価値観が変わってたり、宇宙に行った人の中でも、月面着陸までした人と、宇宙遊泳した人と、宇宙船から地球を見ただけの人では精神的な影響が違ったりしてるのが面白かった。(キリスト教のみを信じていた人の多くは、『ほかの宗教の神もひっくるめて、神は神だ』『宗教にたよらない、もっと高次の神』の存在を感じてたりとか。)
宇宙から見た時に公害よりも噴火などの自然災害のほうがえげつなく見えたっていうのも意外だった。(桜島の噴火とか言及されてて、宇宙から見てもすごいのか~と)

興味深かったのは、アポロ計画11号の乗組員は帰還後、月からの伝染病などの恐れから、しばらく隔離されていたとか。宇宙から戻ってくる時は、やっぱり検疫あるのかな~?と考えてたので、これは興味深かった。やっぱそうなのか。今はもうない感じかな?
あとは、宇宙ホタル現象のくだりはワロタ。(時々船外で宇宙をキラキラ光る物体を宇宙飛行士が見ていて、長らく原因不明だったんだけど、宇宙飛行士が排泄した尿が宇宙空間で氷になって、それに太陽光が反射してホタルみたいに見えていたことがわかった)

1985年に出された本なので、科学考証面では今とは違う部分もあるのかな~と思ったので、その辺をアップデートした改訂版とかでないかな~でるとうれしいなあ~。
なんにせよ、SFとか宇宙飛行士が出てくる話を考えてる人は読むとめちゃくちゃ役に立つと思う。

■宇宙を語るⅠ(立花隆)
↑に続いて、今度は2007年に出た本。こちらは日本人の宇宙飛行士へのインタビュー集。
前回に引き続き、内面的なことも聞きつつも、宇宙に行くまでの心構えや、宇宙に行ってからの生活とか、実際的なことが中心だった感。これはこれで、とても役に立ちました。
分刻みのスケジュールで複数の実験(大体10分単位)を回してたり、宇宙飛行士でも実験する人とテクニカルなことをする人で別れてたり、船の中での生活(飲食・睡眠・排泄・男女混合の時はどうするか、など)の話が細かく載ってて勉強になった…
宇宙から戻ってきた時は平衡感覚が失われてたり、宇宙の感覚で空中にモノを置いてしまってコーヒーカップを割ってしまった、とか、ベッドから何度も落ちた、とか…(こういう些細なことが知りたかったんや~~!!!)っていうことが、ザクザク載ってて、ありがたいのなんのって、もう・笑
宇宙から戻ると、大体3日ぐらいで重力には慣れるそうで、これは意外でした。早いんだな。

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